最近はどんな症状のお客様でも必ず

治療の前後で脈を診るようにしている。

以前は鍼をする方だけでしたが、

今は重心バランスと歩行リズム、脈、

の3つは必ず検査するようにしている。

もちろんそれ以外の筋肉の硬さや

可動域検査などは当然行っている。

 

で、脈について話を戻すと

本当に人によって脈状(脈の状態)は様々だ。

大きくて、硬くて、ボンボン浮いている脈もあれば

細くて、沈んでいて、ぼやけた脈もある。

理想的なのは、細く締まって、

輪郭がはっきりして、柔らかい脈だ。

教科書的に言うと

中脈よりやや下にあり、細く締まり、艶と和緩と

時季脈を帯び、滑らか、かつ、律動的な脈状

である。

 

まあ、そんな脈の人にはほとんどお目にかかったことがない。

当然、具合が悪くてやってこられるのだから

脈の状態も悪くて当たり前だ。

 

でも必ず治療後には脈が変化する。

脈が変わるということは、

全身の気や血流の流れも

変わるということだ。

つまりは内臓の働きも良くなり

筋肉も緩み、重心も安定する。

 

”脈締を得る”

そこが治療の止め時である。

 

痛みや症状が残っていても

それ以上すると刺激量過多になり

後日、身体が重くなったり、

重心のバランスが崩れたりする

専門的にはドーゼオーバーとも言う。

何事も過ぎたるは何とかというやつだ。

 

施術後かえって悪くなるくらいなら

何もしない方がずっと良い

と私はいつも思っている。